イタKissへの想いの扉



その1:文庫版1巻


さて、1巻の絵は最後のほうとかなり違っています。
連載中にはよくあることです。
入江くんがふわふわの髪で幼い感じ。

震度2で倒れる琴子の家、ありえないくらい笑えます。
家を建て直すまでの間、いつのまにか偶然会ったらしいイリちゃんパパの家に同居することになります。相原父と同郷で同級生ということでしたかね。
入江くんの家に行ったときに、ただ一度だけ「ナオ」と呼ぶイリちゃんパパ。
後にも先にもそんな呼びかたは全くしておりませんが、演出上のことでスルーいたしましょうかね。昔はそう呼んでいた、のかもしれないですし。
好きな男の子の家に同居なんて、ありえないけど、一度はあこがれる夢です。漫画では結構よくあるのですが、そんなふうに同級生がいるような家に同居なんて、本当に全く余程(そこまで強調するな?)ありえませんけどね。

ところで、入江くんはいつから琴子が好きになったのか?
イタkissファンならつい考えてしまうでしょう。
そもそも女なんか興味ないという入江くんは、興味ないのではなくて、まともに接する機会がなかったということでしょう。
作者の多田先生は、どこかで入江くんには女の経験値もあってほしいようなことを書いていたような気がしますが。
社長の坊ちゃんですし、女の扱いは心得ていたには違いないでしょう。
年上に手ほどき…ありそうだけど(笑)。
まあとにかく、男兄弟で、周りは入江くんにあこがれる女子生徒ばかりで、入江くんについてこれる勇気ある頭のいい人はいなかったでしょうし。
琴子と同居して、始終好き好き光線を浴びせる存在は、それはもううっとおしかったに違いありません。
でも、琴子の素直さはやはり無敵です。
あれだけ喜怒哀楽がはっきりしていればからかいたくなるのも無理はない。
おまけにいつも元気な琴子が、「迷惑だ」と言われてぽろぽろ涙を流すのを見て、初めてとまどったのではないでしょうか。
それまでも女はすぐに泣くものとでも思っていて、目の前でラブレター捨てたときに泣かれようが構わないし、知らないやつのことなんてどうでもいいわけですよ、入江くんは。
でも仮にも同居している女の子はさすがに完全に無視はできない。
無視できないほど面白い存在でしょうし、琴子は。
根性だけはある琴子が泣いたのを見て、自分の知らない間に罪悪感なんか持ってしまったりして。
ラブレターを読まなかったのを少し気になったりして、つい読んでしまうのです。
読んだからといって好きになるわけじゃないとか何とか自分の中で理由なんかつけて。
(すみません、妄想爆発です。今後も続きます)
ラブレター読んじゃった時点で琴子に興味が出ていたのですから、無視すればいいのについ嫌味も言うようになるし、電車の中で痴漢から助けちゃったりなんかするわけですよ。
でも、興味を持ったのは琴子という人間で、女の子ではないので、きっとその後も他の子のラブレターは無視したんだろうなと思います。
入江くんは本当はかなりの負けず嫌いだと思うので(母譲り?)、琴子の挑発に乗ってリレーで本気出しちゃうし(多分今までならありえなかったのでしょう)、一緒に住もうが親が気に入ろうが琴子なんか好きにならないぞ!とむきになっていたのでしょう。
ほほほ、入江くんもお子ちゃまね〜と私なんかは思ってしまうのです。

(2006.05.08)





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