その2:文庫版2巻
入江くんの大学受験から大学入学編です。
琴子の作った不幸のお守り(えーと、失礼/笑)の威力は、これまたすごいです。
でも受かってトップにたっちゃう入江くん。
自分でも天才かもと驚くところがナイスです。
そう、入江くんは記憶力がいいと自分でわかっていますが、天才だとかは自分で思っていないというところがミソです。
記憶力がいいゆえに学力テストはできるのが当たり前だと思っています。
まあ、世間ではそれを天才と言うのでしょうが。
一度聞いたら忘れられないくせに、自分で意図的にいらない記憶は排除しています(笑)。
たとえばラブレターをくれた子の名前。
きっと見ていれば覚えているはずなのに、どうでもいいことなのであえて忘れます。
なので、琴子の友人である理美とじん子の名前も忘れます。
きっと覚えていないのではなく、記憶のどうでもいいポジションに押し込められて、思い出さないように努めているとでも言うか。
そして、琴子にとっては運命のファーストキス。
ここでファーストキスなんてものは、実際にはありえないなどという現実的な突っ込みは忘れましょう。
少女マンガですからね。
おまけにものごころつく前に奪われた(奪った?)キスなんてキスのうちに入りませんから。
私事ですが、長男坊・次男坊二人のキスなんてとうの昔に母である私と父であるマイダーリンに奪われちゃってますからね。
あっと、どうでもいい解説入れちゃいました。
何でこんなに熱く語るかというと、後に入江くんは理加ちゃんにキスを奪われたという話が出てくるからなのでした。
入江くんにとってはこのとき、琴子を好きというよりは、本当にからかってやろうという気持ちのつもりだったのでしょう。
…という考えにしています、私は。
この考えは二次創作の中にも所々出てくるので、反発のある方もいるでしょうが、まあ流して先に行ってください。
入江くんはぎりぎりまで琴子への気持ちを確信していないわけですよ。
確信したのはきっと清里で…なんでしょうね。
それまでもやもやと気になる存在の琴子。
好きと言ってしまったら負け、みたいな感じでしょうか。
母・紀子の作戦に乗るのはちょっと悔しい。
そんな風に考えています、私は。
(2006.05.09)