イタKissへの想いの扉



その11:文庫版11巻


11巻は、朝の目覚めから始まります。
入江くんの寝顔を見つめている琴子に、むくんだ顔で見てんなよと言い放ちます。うーむ、朝からきついぞ、入江くん。
そんなさわやかな(?)朝、いとこの理加ちゃん登場予告です。
アメリカに7年いたせいか、アメリカナイズされていてかなり積極的です。
入江くんが好きだったから、というのが大きいのですが。
そして、入江くんのファーストキスは、どうやらこの理加ちゃんが奪ったらしいです。
そういえばそうだなと思い出す入江くん。
忘れてたんだから、それだけのことだったんだよ、やっぱり。
それから、モトちゃんは琴子のなさけない話を聞くのが好きみたいですね。
きっと聞くと元気が出るからでは?と思います(笑)。
そして当然のことながら騒動勃発。
入江くんとの写真を放り投げられて、つい理加ちゃんを突き飛ばしてしまった琴子。
その理加ちゃんを入江くんが抱いて連れ帰ってしまったので、自己嫌悪で皆と飲みに行って酔っ払って帰ってきます。
帰りにくい琴子はモトちゃんにしがみつくので、入江くんは無理矢理モトちゃんから離して担ぎ上げます。
この無理矢理というところが結構ポイントよね、うん。
重いとか何とか言いつつもちゃんと部屋まで運んでくれます。
騒動の続きは庭でのバーベキューのときで、理加ちゃんと言い争いになる琴子です。
もちろん入江くんはあきれて見てますが、理加ちゃんにはっきり理加ちゃんよりも琴子が好きと告げて、琴子を探しに行きます。
泣いてる琴子にキスをして「(あきらめる)決心できた?」と。
いや、琴子じゃなくてもできませんって。
しかもあたしの好きのほうがかなり重そうと言ってる琴子に、「…だけどまあ」などと意味深なセリフをはいて言葉を濁します。
そうよねっ、入江くんだって琴子のことがかなり必要だってことが、前巻で気づいたわけだし。
この辺りは読者にとっておいしすぎますわ。
騒動が済んだ後は、理加ちゃんも両親とともに去っていきます。
しかし、ここで一つ疑問が。
入江という名字である以上、お父さん側のいとこということに?
理加ちゃんのお母さんが「お義兄さん、お姉さん」と呼んでいます。
お義兄さんということは、やはり理加ちゃんのお父さんと入江パパが兄弟?
そうしたらお姉さんは、誤植?
あのすらっとしたおじさんと入江パパが兄弟…?
…似てませんね。いや、やせたら似てるのか?
それとも父似と母似で違うのか?
理加ちゃんに一色家の血が入っていることになってしまうと、あの三白眼になりそうなので、やはり入江家似のお父さんの血が入っているということで、よしということにしましょう。


理美の出産編。
逆子で心配していましたが、割と自然に直るものです。
凄く大きく子どもが大移動するのでよくわかります。結構痛いし(管理人は経験者)。
直らないのは子宮の形状に問題がある場合が多いみたいですね。
その理美は琴子と安産祈願の帰りに産気づいてしまい、運転を代わった無免許運転琴子が無謀運転をしたお陰で無事出産。
もちろん逆子も直っていて問題なし。
恐るべし、琴子。どうやら入江くんも同じ思いだったようです。
入江くんを産んだときの入江ママが19歳らしいです。
と言うことは逆算すると42歳くらい?
裕樹君を産んだときで28か29歳。
もう一人くらいいけそうだったのにねぇ、女の子。


大学祭編。
琴子はミスターに絶対選ばれるであろう入江くんのため、ミスになろうと俄然張り切りますが、もうミスじゃないよね。…と自分でも後から気づいていますが。
もちろん選ばれた入江くんは、周りの学友に引きずられて壇上へ。
大学祭では金ちゃんがクリスにやっと告白です。
ちなみに琴子は、大学祭で一緒に過ごせなかったのを悔やんで、一人隅で泣いていますが、入江くんが優しい顔で「それで?」って聞いてるわけですよ。このときの優しい顔は大好きです。
そしてここでもキス。おいおいおい…。
絶対誰か見てるよね、うん。
このとき、松本姉が久々に来てましたね。
ナース戦士コトリンはスルーですが、よろしいですか(笑)。


墓参り編。
度肝を抜かれる琴子の親戚一同(プラス村の皆さま)。
入江くんが来ただけでブラスバンドまで出てくる歓迎振り。
驚いてはいますが、表面上動じない鉄仮面入江くん。さすがです。
この親戚一同を見られたくないためか、結婚する前も結婚してからも、墓参りにはこっそり行っていたのでしょうか。
なぜ今までスルーだったんだ、入江くん…。
命日はどうやら12月11日のようですが。
お母さんが何で亡くなったのか全く出てきておりませんが、若かったので交通事故とか?あ、いや、ただの憶測です。(コミック柱によると病死設定だそうです。文庫版には載ってませんが、訂正いただきました)
そして琴子母の写真を見て爆笑する入江くん。
後にも先にもこんな入江くんは初めてです。
相原父と二人で話した後、どんな想いで入江くんは琴子の寝顔を見つめていたんでしょうね。
琴子がお母さんを身近に感じられたように、きっともっと琴子のことが身近に感じられたのではないでしょうか。
そして墓参り。
お墓の前で手を合わせる入江くん。
この回は面白おかしくも、ジーンと暖かい気持ちのわいてくる回でしたね。

最後は裕樹君と好美ちゃんの勉強編。
…のはずが、ラブラブ忘年会の方が記憶に残ってて。
モトちゃんとペアを組まされて、「ぺア宿泊?おまえと?」と青ざめる鴨狩君が密かにポイントです。
ど貧民ゲーム(トランプ)の最中に船津君が電話をかけてきます。テーマは来年の抱負。
きっと来年こそは入江さんを抜かしますよ!とか、レポートで一番になりますよとかでしょうかね。もしくは真里奈さんと仲良くなるとか?
入江くんはうんざりしながらもちゃんと聞いてあげたようです。結構仲良しじゃん。
そんな電話をしているうちに琴子は負けてしまいます。
逆にトランプで思わず勝ってしまった裕樹君はお年頃なので、無理にくっつけようとするママたち周りに怒って好美ちゃんに意地悪を言います。
好美ちゃんはすっ転びながら入江家を出て行ってしまいますが、ちゃんと裕樹君は追いかけていくのよね。
そこが入江くんと違って裕樹君の優しいところだと思います。
その後をビデオを持って追いかける琴子と入江くん。
カウントダウンキスができなくて残念がる琴子に、ほら熱いキスだろと言ってキスを迫る入江くん。
…やっぱり節操な(強制終了
入江くん、素直になったね、うん。

巻末に番外編のコトリーナと王子様が載っていまして。
これ結構好きです。
短いけど、すごくイタkissらしくて。
ちゃんと「二人はいつまでも幸せに暮らしました」というのが、ハッピ−エンドなイタkissらしいですよね。

(2007/06/25)





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