大江戸夢見草



15


お琴とおもとが不安ながらも楽しく過ごしていた夜更け、誰かが訪れた。
「はい?」
おもとがお琴を制して答えると、戸を叩いた者は直樹からの使いだという。
戸を細く開けて見ると、使いの者は文を押し込んできた。
「渡しましたゆえ、これにてごめん」
そう言って、さっさといなくなった。
その立ち去り方におもとは不安なものを感じて、戸を急いで閉め、心張り棒をしっかりとはめ込んだのだった。
「直樹さんからじゃないの?」
お琴の言葉に「多分そうだとは思いますが」と答えて、二人してお茶を入れ直し、文をそっと開いた。
その文は、確かに直樹の字で今夜は看なければならない患者がいるので帰れないと書いてあった。
「そういうことね」
お琴はすぐに納得したが、おもとには不安だった。
こんな夜更けになるまで文を寄こさないとは、いったい何があったのだろうか。誰のところに行っているのだろうか。
まさか監禁されているのではないだろうかとおもとは不安な気持ちを押し隠してお琴に笑った。
「他にやっておく仕事がなければ、今日はもう休んでしまいましょうか」
「そうねぇ。直樹さんが夜までかかるなんて、余程大変な患者さんなのね。私もついて行けばよかったかしら」
「そうは言っても、突然訪れる患者さんへの説明もあったでしょうから、きっとお琴さんがここを守ってくれる方が安心していることでしょうよ」
おもとはそう言ったが、どうにも不安だった。特に今、お琴が狙われていた状況を考えると。
直樹とてお琴が狙われていた状況は知っていたはずだが、それでもなお帰ってこれないと文を寄こしてくるのは、おそらく相当な重要案件なのだろうと思われた。
もしかしたら、直樹にはおもとがお琴のもとを訪れるのは既に予想済みなのかもしれないが、おもとも力技ができるわけではない。表向きはただの女中なのだから。
こういう時はさっさと寝てしまうに限る。
早春の夜は冷えるのだ。
布団を用意し、明かりを消し、そして静寂が訪れた。
素直な寝息がやがて聞こえ始め、その寝息に誘われるようにしておもとも眠りに誘われた。


くしゅんと控えめなくしゃみが一瞬響いた。
しまったと思いながら綿入れを首元でかき合わせた。
こちらは深川を縄張りとする平吉親分とその手下の箕吉が入江堂が見える位置に陣取りながら、早春の冷えをやり過ごす。
「ちくしょう、今日はやけに冷えやがるぜ」
「だから親分は無理をせず戻っていてくださいよ」
「何言ってんだ。今日は奥方だけと聞いたからよ、狙うなら今日だろ」
「他にもいたじゃないですか。ほら、あの佐賀屋の美人女中」
「…確かに美人だが、ありゃ俺の勘が正しければ男だぞ」
「ひえっ、女形ですか」
「いや、なんと言うか、性別だけ間違えちまったって感じだな」
「美人なんですがねぇ」
「そういう性分もいるんだろう、この広いお江戸には」
「まあ、でも性別がはっきりしてるろくでもない輩よりもずっとまともってもんですよ」
「そうだわな。ええい、ちくしょう、現れるなら早く来やがれってんだ」
二人がそんな会話をしていると、下っ引の一人が駆けてきた。
「親分、来ましたぜ」
「よし、同心にもつなぎをつけろ。こっちはいざとなれば先に踏み込む」
「承知」
短く返事をした下っ引はさっと暗闇に紛れていく。
尚もじりじりと待っていると、程なくして闇の中を動く者があった。
「ちっ、思ったよりも早ぇな」
平吉親分は小さくそうつぶやくと隣にいる箕吉に顎をしゃくった。
二人してそろそろと移動する。
闇の中で密かに動く者がこちらに気づかないように注意をしながら、距離を縮めていく。
雲が途切れた瞬間に届いた月の光の下で、刃物らしきものが反射した。
間違いなく入江堂の前に立つ者は害する者だ。
するりと音もなく入江堂の前に立った影が戸を叩いた。
戸の向こう側でがたがたと音がする。
頼むから開けてくれるなよと願いながら、平吉親分たちは一気に間合いを詰めた。
衣擦れの音と足音だけで声は発しない。
慎重に影に近づいていき、影が戸に体当たりをしたところで飛び出す手はずだったが、そこにようやく追いついたのか同心たち小役人が駆け付けた。
小役人たちが掲げる提灯に気づいたのか、一度体当たりをした者たちが慌てふためいて逃げ出した。
静かだがよく響く声で捕物を仕切る渡辺同心の声が聞こえ、平吉親分はようやくほっとした。
入江堂の戸の向こうは時を止めたように静かだった。
平吉親分は戸の向こう側に向って「渡辺さま預かりの平吉です。今しばらく開けずにお待ちなせぇ。そのうち収まりやす」と声をかけた。
震える声だがしっかりとした返事が聞こえ、平吉親分は入江堂を守るように家の門で踏ん張った。
実際に捕物を行うのは同心たち役人の役目だ。
十手を勝手に作って偉そうにする岡っ引の一人や二人、知らないわけではないが、あくまで岡っ引とその下っ引は御用聞きとしての役割を越えてはならないと先代にも言われているのだ。
たとえ手柄につながるような下働きをこなしても、だ。
もちろん慈悲のある渡辺同心なので、この後の褒賞もあるだろうし、何より下働きとして仕えてもいいと思わされなければこんな仕事はやってはいないだろう。
入江堂を襲おうとした逃げ出した者が捕らえられたかどうかは程なくわかった。
同心たちがぞろぞろと闇夜から戻ってくる気配がした。
提げられた提灯の中に渡辺同心の姿を見つけ、平吉親分は頭を下げた。
「…やられたよ。毒でもう息はない。逃げきれないと判断して飲み込んだのだろう」
「では」
「どこの誰かもわからない」
「検死は」
「騒動になるといけないからすぐに奉行所に運ぶ」
「なんてこった」
「きっとここのお嬢さんたちに顔を検めてもらってもきっと知らない顔だろうね」
「押し込み強盗で通すつもりでしょう」
「いくら主が不在だからって、こんな何もなさそうなところに狙って入るなんてありえないな」
「どういたしましょう」
「後日話を聞くとして、ここはそのまま朝まで休んでもらおう。心配なら一人つけるとするが」
「承知いたしやした」
入江堂の戸口に向って平吉親分が声をかけた。
「入江堂のおかみさんは起きていらっしゃいますか」
「は、はい」
再びがたがたと音がして戸を開けようという気配がしたので、慌てて制した。
「今は開けないでおくんなせぇ。夜が明けてから、事情を話しに参りますんで、このまま休んでくだせぇ」
「え、でも」
それでもごそごそと気配がするので、渡辺が声をかけることにした。
「お琴ちゃん、たとえ知り合いと名乗る者が来てもそうそう簡単に開けちゃならないよ」
「渡辺さま」
戸の向こうから安堵の声がした。
「大丈夫、今夜の騒動は終わった。直樹殿に恨まれると厄介なので、これで失礼する。夜分にすまなかったね。また明るくなってから直樹殿のいるところで顔を会わせることにするよ」
「…はい」
「怖いようなら誰か一人見張らせるけれども」
そう言えば、また違う声がした。
「いえ。もう今夜は心配ないとするなら、ここは私にお任せを。佐賀屋の女中、もとがついておりますゆえ」
「承知した。夜明けまで頼む」
「かしこまりました」
おもとの声に渡辺同心はうなずくと、「では」と帰っていく。
もちろん平吉親分も帰るが、いらないと言われた見張りを別の者に任せることにした。あと数刻のことではあるが、やはり心配だったのだ。
交代の見張りの者がやってくると、ようやく平吉親分と箕吉は大あくびをして帰途についた。
「親分、年なんで朝はゆっくりしててくださいよ」
「おりゃ確かに年寄りだが、そういうわけにもいくめぇ」
「風邪ひかんでくださいよ」
「そっちの方が心配だな」
「どうせ死体検めなんて俺らには立会いできませんよ、奉行所内でしょ」
「そうかもしれねぇが、町の様子は見ておきてぇからな。
しかし、こういう輩は何で夜に動くかね」
「何でって、そりゃやましいことをしようとするからでしょうよ。人に見られない方が捕まりにくいし、逃げやすいですからね」
「そりゃもっともだ」
「いきなりどうしたんですか」
「いや、渡辺さまが言ったことなんだよ。じゃあ昼間に堂々とすればいいのかと問えば、そっちの方が潔いよね、と。はなから勝負する気もない悪党は、誰から見ても卑怯で庇いだてもできない輩なんだろうと」
「そりゃそうでしょうよ」
「だから夜が嫌いなんだと。渡辺さまは荒事が苦手で、本当は同心よりももっと何か違うことをしてみたかったんじゃないのかと」
「そりゃぜいたくな悩みですね」
「贅沢か」
「ぜいたくですよ。今でも十分役に立てる仕事を望まれて、それなりの成果も出してる。俺は親分がやめても、渡辺さまがうんと言う限りはお仕えしてもいいですがね、他の同心や親分につけと言われたらやめますよ」
「やめるか」
「ええ」
「そうか」
しばしの沈黙の後、親分は再びのあくびを堪えながら夜道を歩いた。
これは本当に年のせいかもしれないなと思いながら。
若い頃はこれくらいの宵っ張りなど何でもなかったのにと、眠気で足が鈍らないように別の話題を振った。
「渡辺さまが別の仕事に就くなら何が向いてるんだろうな」
「さあ」
「暇さえあれば本ばかり読んでるから、本屋なんてどうだろうな」
「やめてくださいよ。本当に本屋になっちまいそうで」
「なっちまうか」
「喜んで十手返してしまいますよ」
「そうか。それは困るな」
「ええ。だから、その話はなかったことに」
「黙っておくか」
そう言って平吉親分は笑った。
頭の片隅に、まだこの件は終わっちゃいないと確信していたが、おそらく箕吉も同じ気持ちだろうと。
今はただこうやって何もない夜道を歩けることに安堵と不安を抱えながら、声が響かないように笑ったのだった。

 * * *

昨夜の騒ぎは、町の話題となるには今一つだった。
何か押し込み強盗があったようだが、押し込みをする前に密告があったとかでたいした被害はなかったらしいとの話だった。
もちろんお琴はそれがまさか入江堂とは口が裂けても言えず、黙って患者たちの噂話を聞いていた。
朝一番に患者たちが並んだものの、直樹が帰宅していないと聞き、のんびりと庭先の床几(長椅子)に座って待っていた。
商売を始めたばかりの医者処ではあるが、思ったよりも患者は多い。
美丈夫で腕は確かとなればおかみさんたちからの人気も高い。
「お琴ちゃん、先生はどこまで行ったかよ」
「それが、御身分の高い方のところらしくて、是非にと頼まれたそうなの。今日中には戻ってくると思うのだけど、皆さん待っていて大丈夫?」
「外科の医者はまだまだ少ないからな。仕方がないやね」
「今日は暇だから大丈夫だ」
「おめぇは毎日暇だろうがよ」
わははと楽しそうに待っている患者たちを横目に、お琴はおもとの言葉を思い出していた。
「いいですか。これからも直樹さんのいないときは安易に開けちゃいけませんよ」
そういうおもとは平吉親分が来ると同時に佐賀屋に帰っていった。おもとにも佐賀屋での仕事があるのだ。
平吉親分も昨夜のことはくれぐれも話さない方がよいと念押しして少し前に帰っていった。
話している最中鼻をぐずぐずさせていたので、お風邪ですかと問うたが真っ向から否定された。隣で下っ引の箕吉が心なしか笑いを堪えていたのが気にかかったが、あえてそれ以上突っ込まなかった。
また同心の渡辺が話を聞きにくるかもしれないと言っていたが、それよりも直樹の帰りが待ち遠しかった。
じりじりと皆が待ち受ける中、ようやく憔悴した直樹が帰ってきたのだった。


その知らせを聞いた直樹は、何もかも放って帰りたくなったが、さすが武家方の屋敷にあって許されることではなかった。
しかもその一晩、薬の効き目があるのかないのか見極めることと量を調整することに夜を徹して行っていたため、疲労が増していた。
それでも屋敷を慎重に駕籠乗りのまま出て、近場の通りまで姿を見せることなく帰り着くことに注意したのだ。
入江堂の周りに潜む輩に対応すべく、当然のことながら同心へのつなぎもされていたし、おもとも泊まりになったと後に聞いたせいで、お琴の身の安全については直樹の焦燥感とは別に安心もしていたのだ。
そんな直樹だったが、さすがに徹夜は身体に堪えた。
それでもお琴が無事で、家に帰り着けば家の前にずらりと患者が仲良く待っているのを見れば、徹夜明けなのも忘れてまずは仕事だ。
談笑していたくらいなので、さほど状態の悪い患者もなく、先だっての亡くなった玄さんの話もちらりと出るくらいで、滞りなく一通りの仕事は終わった。
遅い朝飯だか昼飯だかわからないような時間にお琴が用意した昨日の残り物とやらを食べ、一息ついてお琴を呼んだ。
「どうされました、直樹さん」
お琴はあんな事件がまるでなかったかのような顔をしている。
「昨夜は、帰れなくてすまなかったな」
「お仕事お疲れでしょう。おもとさんもいましたから、楽しく過ごせましたよ」
いや、そうじゃないだろうと直樹は心の中で突っ込んだ。
「夜中のあれは、怖かっただろう」
「…でもちゃあんと戸を閉じて過ごしていましたら、親分さんも駆けつけてくださって、おまけに渡辺さままで来てくださって」
「…馬鹿だな。怖かったんなら怖かったでいいんだぞ」
そう言えば、お琴は一所懸命に話していた口を閉じたが、それでも涙をこらえていた。
「で、でも、直樹さん」
「悪かった。一人にして」
「一人じゃなかったですもの」
「後でよく礼をしておく」
「直樹さんが帰って来たら、渡辺さまも後でお話を聞きたいって」
「へえ」
「でも、あの、直樹さん」
お琴の顔が歪んだのを見て、直樹は立ち上がってお琴を抱き締めた。
「…悪かった」
「…悪いのは直樹さんじゃありません」
「それでも、悪かった」
「…怖かったです」
「ああ」
お琴は素直に抱きついてきて、直樹の着物に涙が浸みこむ。
変なところで強がって、心配させまいとするお琴が、無事で本当によかった。
大泉屋のご隠居からの文で入江堂が襲われたと聞いたときには、既に襲撃は終わっていたのだ。
襲われるかもしれないと思うことすら失念していた。
それくらい治療に没頭していたのだ。
ご隠居はそれも考慮して同心につなぎを入れていたようだが、それも直樹がこのままでは帰宅できないと判断した時には既に準備が為されていたようだった。
一つ懸念は、お琴が直樹からの文だと簡単に戸を開けていたという点にあったが、それもおもとがいたという報告で無理矢理治療に専念したのだ。
このまま治療が上手くいかないと、引き継ぎもできずにもう一晩ということになりかねないと思ったからだ。
幸いにも高畑様の痛みの具合は良くなり、思ったよりも良い手応えを得た。
今まで南蛮渡来のものを試したり、あれこれと取り寄せたものに芳しい効果がなかったせいか、日本古来の薬草でこれほどの効果を得るとは思わなかったようで、高畑様のお付きの者には何か怪しい薬でも煎じたのではないかとまで疑われたが、処方を高畑様の主治医に託したので、しばらくはそれで持つだろうと思われた。
何よりも危険を冒して手に入れた薬草なのだ。
薬種問屋でのやり取りとその後のことを思うと、この件はやはり早く片付けてしまうべきだと思われる。
泣いているお琴を慰めつつも、直樹の頭の中ではあれこれと策を考えるのに忙しかった。
「もうこれで今日は終いにするか」
徹夜で疲れているし、ここは患者が途切れたのを幸いと今日は早々に閉めてしまおうかと思ったところに入口から声がかかった。

「ごめん」

「あら、誰か見えたようです」
そう言ってかわいらしく泣いていたお琴がさっと声に反応して離れていった。
訪れたのが誰でもいいが、それがくだらない用事ならばとっとと追い返してやろうと直樹は寝不足の頭で考えた。

「あら、渡辺さま」

本人の資質とは関係なくとてつもない面倒ごとを持ち込む友人でもあり、今来なくてもいいだろうとお役目大事だとわかっていてもなお不機嫌にならざるを得ない。
同心たちの中でも極めて温厚で誠実で、おそらく役人の中では人の好いとされる渡辺だったが、それでもお琴と二人で楽しそうに笑って話しているのを見ると、何やら腹が立ってくるのはどうしようもない。

「直樹さん、上がってもらっても?」

昨夜のお礼の言葉が聞こえ、ああそうだったと気が付く。
「やはり表は閉めておいてくれ」
大事な話をするならば、急患以外は閉めておくのが良いだろう。

「はあい。渡辺さま、先にお上がりになってくださいませ」
「いやあ、悪いね。ではお言葉に甘えて」

お琴が外に本日終いの札を出す音を聞いているうちに、軽い足音がして渡辺が直樹のいる部屋にやってきた。
「これはこれは、渡辺さま、昨夜はありがとうございました」
「直樹殿に言われると悪徳代官にでもなったみたいだよ」
そう言って直樹を見て笑った。
庶民と同心という身分ではあるが、ともに道場で学んだりした仲だ。
「冗談じゃなく、お琴が助かったのは、奉行所のお陰だ」
「礼を言われるようなことは何も。危うかったし、しかも、まんまと逃げられた」
「捕まえたと聞いているが」
「表向きはね。おそらく薬で意図的に自死だ」
「…なるほど」
「何も聞けないままだ。残念だが。奉行所は、これで終いかもしれない」
「いわゆる押し込みの失敗で?」
「そうだね。その薬が何であるかとか、どこから手に入れたのかなんてことには触れずにね」
「お琴には」
「ただの押し込みと」
「ありがとう」
「いや、こちらこそ不手際で申し訳ない」
渡辺が頭を下げたところでお琴が戻ってきた。
「渡辺さま、よかったらお茶でも?平吉親分さんからお惣菜もいただいたの」
「ありがとう」
「いや、忙しいから長居させては申し訳ない」
「ではお茶だけでも」
直樹からの言葉にしない嫉妬を感じ取ったのか、渡辺はうーんとうなってから言った。
「…ではお茶だけなら」
仕方がない。話があるとわざわざ来たのだから。
お琴がお茶を用意している間に大まかな捕物の様子を聞き、直樹の話も言い添えた。とは言うものの、お琴がいる以上うかつに具体的な名前を出すことは憚られ、話を聞いた渡辺はうんうんとうなずきながら黙って聞いていた。
おそらく直樹から聞いた話とこれまでのことを鑑みて、だいたいの話のからくりを見つけ出すだろう。
既に渡辺たち同心ですら手を出せない話になったのが「残念だ」としきりに言いながら。

(2020/07/24)



To be continued.